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NPO法人生態会が、会員の⻘楓館⾼等学院(株式会社青楓館)を紹介

株式会社青楓館(青楓館高等学院) 2024.12.09 #NPO法人生態会
NPO法人生態会が、会員の⻘楓館⾼等学院(株式会社青楓館)を紹介

関西スタートアップレポートでご紹介している注目の起業家たち。今回は、キャリア教育に特化した通信制サポート校である⻘楓館⾼等学院を運営する株式会社青楓館 岡内 大晟(おかうち たいせい)代表取締役にお話を伺いました。

取材・レポート:西山裕子(生態会事務局長)
八木曜子(生態会ライター)


岡内 大晟(おかうち たいせい)代表取締役 略歴
1995年2月5日大阪府八尾市出身。関西大学人間健康学部卒業。教育実習で「社会のことを何も知らない⾃分が何を教えられるんだ」と違和感を抱き、就職の道を選択。PR会社に就職後、400⼈以上の経営者にインタビューを⾏う。そこで学校教育の真逆、右を向けと言われても、左を向くような自我や個性が強い⼈材が経済を回し、世の中を作っていることを痛感。「個性教育」の価値に気づく。その後、AO⼊試の専⾨塾に転職し、合格率100%の校舎を達成。これらの経験を活かし、⻘楓館⾼等学院を藤原照恭学院長と共に創業。


通信制高校生のキャリア形成を重要視

ライター八木(以下、八木):
本日はお時間いただきありがとうございます。まず株式会社青楓館の事業内容について教えてください。

岡内代表(以下、岡内):
青楓館高等学院という通信制サポート校で通信制高校に通う高校生に対して進路指導とキャリア形成を重視した教育事業を行っています。不登校や通信制高校に通う生徒たちに対し、新しい学びの場を提供することで、彼らが社会で活躍する基盤を築くことを目指しています。

現在、日本では不登校者は34万人、通信制高校在籍者は30万人と年々増加しています。通信制高校は、生徒の多様なニーズに応える柔軟性がある一方で、進路指導やキャリア形成の面で課題を抱えています。たとえば、多くの生徒が高校卒業後の進路が明確でないまま在籍しているケースが多く見受けられます。進学や就職の選択肢が提示される機会が少なく、自分の未来像を具体的に描けない生徒が多いのです。

また、生徒の自己管理能力が求められる環境であるため、モチベーションの低下や学業未達成に陥る生徒も少なくありません。さらに、教員一人ひとりが多くの生徒を抱える中で、個別対応が十分に行き届かないことが、結果的に生徒の進路選択を困難にしています。

私たちは、こうした課題に対して、オンライン・オフライン両方を活用した個性尊重型の教育を提供しています。開校2年目となる2024年度の新入生は54名、在校生や転入生など合わせて総生徒数は120名で、運営メンバーは90名、客員講師は35名、パートナー企業は12社です。登校は月曜から金曜まで可能です。オンライン学習も導入していて、生徒それぞれのライフスタイルに合わせた柔軟な学びを提供しています。

写真1
コワーキングスペースのような雰囲気の学校内

経営者との交流から個性教育の重要性に気づく

八木:
では、岡内さんご自身の経歴や、青楓館学院を設立するに至った背景について教えていただけますか?

岡内:
私は、もともと教育一家で育ちました。母が教師で、教育に自然と触れ合ってきました。しかし大学時代、教育実習で高校に赴いた際、自分が社会のことを何も知らないことに気づきました。それがきっかけでPR会社に就職し、社会を学ぶ道を選びました。そこで400人以上の経営者にインタビューを行い、学校教育とは異なる価値観を持つ人々に触れました。

生態会事務局長 西山(以下、西山):
どのような価値観でしょうか?

岡内:
たとえば、右を向けと言われても左を向くような、自分の意思や個性が強い人材が経済を動かしていることに気づきました。この経験から、教育現場でもっと個性を尊重した学びが必要だと感じたんです。

八木:
その後、教育分野に戻られたのですね。

岡内:
はい。次にAO入試専門の塾に転職しました。そこで、生徒一人ひとりの個性を引き出す指導に注力し、合格率100%を達成しました。この経験を通じて、教育の現場における生徒個別対応の重要性を再確認しました。そして、その延長線上で青楓館高等学院を設立することに至りました。

西山:
20代という若さで、学校を設立されたのは驚きですね。きっかけがあったのですか?

岡内:
若さゆえの勢いと、挑戦心です(笑)。ある人に相談したら、学校が作れるとわかったことがきっかけですね。いつか学校を作りたいという思いはありましたが、20代後半でそのタイミングが来るとは思っていませんでした。

開校までに多くの課題がありました。たとえば、資金調達や運営スキルの習得、人材確保など、すべてが未知の領域でした。特に教育という分野は、世間の期待や責任が非常に大きく、プレッシャーがありました。それでも、通信制高校が抱える課題を目の当たりにする中で、『自分が動かなければ何も変わらない』という思いが原動力になりました。周囲の支援者や、同じ志を持つ仲間からの後押しもあり、学校設立ができました。


実践型プロジェクトと個別対応で社会とつながる

八木:
強い情熱を感じます...。では青楓館学院の特徴や、他の学校との違いを教えてください。

岡内:
はい。青楓館は、…


【この記事の続きは以下でご覧ください。】

PBL教育で高校生が社会と繋がる!進路指導特化型通信制サポート校:青楓館