【第1回PRメンター相談会】アドバイザーにインタビュー
2021年11月に、広報活動に悩む企業をサポートするために開かれたREACH REACHの個別相談会。今回は、実施の意図や相談内容について、アドバイザーの方に話を伺いました。
広報の「目的」「方法」を具体的に伝授する場に
—今回の相談会の開催に至った経緯をお聞かせいただけますか?
REACH REACHの目的は、広報活動の観点から、関西ベンチャー企業の事業成長や資金調達広報に関する支援を行うことです。そのために、まずはメディア関係者が、参加企業の皆さんに「発信」に関するコツを伝える場を定期的に設け、広報のヒントを掴んでもらいたいと思いました。
—相談会では、どういった相談が多く寄せられましたか?
最も多かった要望は、メディア向け広報資料の添削でした。自社の新規情報を伝える「プレスリリース」や、企業のサービスや業績をまとめた「ファクトブック」を持参いただいた場合は、拝見しながらアドバイスさせていただきました。
—参加された企業の方からは、切り込んだアドバイスが好評とのことでしたが、具体的なアドバイス内容をお聞かせください。
ファクトブックの添削にあたり、まずはファクトブックが、メディア関係者に伝えたい情報の根拠である「事実」を伝えるための資料であることをお伝えし、数字、画、世の中での立ち位置、ストーリーなどを足してはどうか、とご提案しました。
—なるほど。資料を作成する目的に沿って必要な情報を加えるべきだということですね。
そうですね。プレスリリースに関しても同様で、メディア関係者が知りたい情報を軸に、資料を作成することが重要です。特に報道記者は、プレスリリースに「社会性、公共性があるか」「日本一、日本初などのインパクトがあるか」「旬な話題か」などを踏まえて取り上げるか否かを判断するので、この3つの観点を意識して作ることが重要だとお伝えしました。
—ほかにはどのような質問がありましたか?
もっと根本的な「企業の知名度を上げたい」という相談もありました。私たちからは、現在企業が展開されている事業の中でも、特にメディアに乗せて訴求すべき独創的なトピックを客観的にお伝えさせていただきました。
—回答を受けた方々の反応は、いかがでしたか?
「来てよかった」「また参加したい」など、予想以上にうれしい反応をいただけたので安心しました。初回実施ということもあり、今回は各社ごとに相談ブースを分ける形で進めましたが、一社一社に向き合えたことで皆さんの満足度も高かったように思います。
—今回の実施内容や結果を踏まえた、これからの展望をお聞かせください。
相談会は、引き続き実施したいと考えています。参加企業の皆さんからは「ほかの企業の取り組みも知りたい」「ベンチャー企業の広報を担当されている先輩の話が聞いてみたい」といった要望が聞けましたので、今後は共同で実施する方法も検討しています。
—ありがとうございました。
初回の相談会は、アドバイザーにとっても「スタートアップ企業が持つ広報の悩みの詳細」を知れる、いい場になったとのことです。担当者からは、次回以降の実施に向け、さらに内容を練り上げていきたいという意気込みが感じられました。取材チームでは、引き続き、今後の相談会内容に注目していきたいと思います。
【取材/レポート】粂田 佐知(REACH REACHライター/株式会社Penseur)